14年前にデイトレードで塩漬けした「9654コーエー」という銘柄を、私は現在まで保有をし続けています。
購入後3年で、購入金額の1/5まで値が下がりましたが、2021年1月現在では含み益が2.5倍以上にまで成長しました。
今回はこの塩漬け株の復活ストーリーを紹介します。
\この記事でわかること/
・長期投資のメリットが分かる
・塩漬け株の復活ストーリーが楽しめる

- FP2級取得から15年
- デイトレードで投資1年目大損失
- 長期投資へ転向
- 長期投資でほぼ負け知らず
塩漬けとなった株を購入するきっかけはデイトレード

負けるリスクが低い株式投資ってあるのかな
私は当時、デイトレードで結果が出せずにいました。
小さな損失が積み重なり、元金の100万円は半分近くまで減ってしまっていました。
- チャート分析を根拠にトレード
- 会社の業績予想や指標等のファンダメンタルはあまり考慮しなくてもよい
- 少ない資金で多くのトレードを行い利益を狙える
- 株を保有したままにしないので、業績や社会情勢による影響が少ない
以上に挙げた特徴の通り、ひたすら固有銘柄のチャートを分析し、「ここだ!」というところで買って、売るわけです。
チャート分析・買ポイント・売りポイントそれでがすべてです。
大きな利益を得る為に、動きが荒い銘柄が好まれます。
中には信用取引で、さらに大きく儲ける人もいると思います。
でも私は、負けを取り戻そうと焦り、銘柄の動きについていけず、さらに負けを重ねていました。
そこで私は大きく負けない方法を考えました。
その結果、リスクをできるだけ減らすことにしました。
- 東証一部の銘柄でのみトレードをする
- 個別銘柄をできるだけ分析し、その企業に先行きに期待して購入する
この方法を取ると、デイトレードのような大きな利益は望めなくなります。
それでも1度試してみることにしました。
塩漬けとなる株も購入する動機があった
この株を買ったきっかけは、単純に光栄のゲームが大好きだったからです。
当時、三国無双という中国の三国志をモチーフにしたゲームにはまっていました。
このゲームがきっかけで、その後私は三国志が大好きになり、今では三国志に関する本を何冊も持っているほどです。
まだ若く世間知らずだった当時の私が良く知っている分野の企業は、ゲームくらいだったのです。
コーエーの主力商品である「三国無双」や「三國志」は、自分が三国志の武将になって、戦地を攻略するゲームです。
私はこれに夢中になりました。
このゲームは、国や時代を問わず、誰でも夢中になれるゲームだと感じました。
同じゲームの株でも7974任天堂は、最低購入価格が160万を超えていて、手がでませんでした。
しかし光栄は20万~25万を推移しており、私にも購入できる金額でした。
またPBRが当時1倍代だったので、当時の浅知恵で安全な銘柄だと判断して購入したのです。
塩漬け株が復活するまでの15年

2006年「光栄」購入後そのまま値下がり
デイトレードに限界を感じていたころでした。
もう辞めようと思っていたのですが、今まで勉強したことがもったいなくて、踏ん切りがつかないまま「9654コーエー」を購入することに決めました。
このときはデイトレードを辞めようとは思っていなかったので、2週間ぐらいで値上がりしたら売却しようと考えていました。
結果、株価は上がるどころか徐々に下がり続け、そのまま塩漬けとなりました。
その後デイトレードを辞めて、上京し就職しました。
購入金額 245,000円
2009年「コーエーテクモホールディングス」へ社名変更 株価が1/5へ
上京して就職し、3年が経過しました。
忙しい日々が続いていたのですが、ある日突然保有株のことを思い出して、久しぶりに自分の証券口座にログインしてみると、株の名前が変わってました!
「3635コーエーテクモホールディングス」
しかも株価が50,000円に!
1/5です。
これで完全に自信を無くしました。
深く考えず、高値でつかんでそのまま保有し、損失を膨らます私。
デイトレードをやっていたころと、結局何も変わってはいません。
あの時、予想と違う動きとなった時点で時損切りをしておけば、こんなことにはならなかったでしょう。
さらには保有株なのだから、株主としてしっかり株価情報を見続けることができていれば、この合併のことも知ることができていたはずです。
ただ、私はここでいつもの自分とは違う決断をしました。
そのまま保有することにしたのです。
東証1部企業であり、合併をしてもっと良いものを世に送り出すかもわからないのですから。
コーエー時価評価額 約50,000円
2012年 保有を続けながら別銘柄の長期投資に挑戦
《私》長男が生まれました。
首相が安倍さんになり、日経平均株価も底が見え上向てきたように思えました。
私はここでETFに少し投資をはじめました。
2013年 景気が上向き株価に良い兆し
コーエー時価評価額 約70,000円
《私》職場復帰
東京オリンピックの開催も決まり、なんだか景気も上向てくるような雰囲気になっていました。
オリンピックに期待し、J-Reat株に興味を持ち、投資銘柄を増やしました。
2015年「コーエーテクモ」株式分割
コーエー時価評価額 約80,000円
コーエーテクモホールディングス株が1:2に株式分割
持ち株が120株となる
2016年「コーエーテクモ」最低値の3倍近くまで値を戻す
コーエー時価評価額 150,000円
《私》下の子が生まれました。
アベノミクスの効果もあってか、かなり戻ってきました。
それでも私は、売却せず保有することにしました。
2018年「コーエーテクモ」さらに株式分割し持ち株が増える
コーエー時価評価額 約180,000円
コーエーテクモホールディングス株が1:2に株式分割
持ち株が144株へ
2019年「コーエーテクモ」購入金額まで値を戻す
コーエー時価評価額 約240,000円
『三國志13』中国アリババゲームスとライセンス契約

買った金額まで戻るのに10年かかりました。
2020年「コーエーテクモ」増益により株価上昇


コーエー時価評価額 585,360円(2020年9月9日時点)
+340,360円
・ステイホームでゲーム需要増
・三國志ゲーム軍が中国で好調
この間ほとんどの年で配当もありました。
2019年配当:6,312円(税引き後)
2020年配当:7,000円(税引き後)
配当金合計 +約58,000円(税引き後)
10年以上株を保有して学んだこと

利益を出せた理由の半分は、全体の株価の上昇に乗れたことです。
それは長期保有していなければ乗れなかった波です。
そしてこの企業が、利益を出せる企業だったからです。
購入時点では、中国のインターネット普及や、ゲーム市場の拡大までは予想できていません。
しかし、自分が理解できる分野の銘柄であるからこそ、ステイホームで全株が一気に値下がりをした時も、慌てて売却はしませんでした。
むしろ需要が伸びるかもしれないとは予想できました。
チャンスを掴まなければ、結果は得られないのだなと今更ながら思っています。
そして、チャンスを掴むにはリスクは避けられません。
しかしリスクは最小限に抑えることができます。
銘柄、企業を分析することです。
長期投資は、短期間に大きく稼ぐことはできません。
それでも何度か失敗と成功を積み重ねることで、経験ができます。
それがさらにリスクを減らす分析へとつながるのです。
- 余剰資金で投資をする
- 自分の知っている分野の銘柄を選定する
- 購入を決めたら焦って購入しない
- 売り時についても冷静に判断する
銘柄選定については、自分が何に一番お金を使ているかがカギになります。
お金を使うということは、その分野に必然的に興味があるということだからです。
分からない分野は、何かあった時、企業の先行きが予測ができません。
最後に投資の神様ウォーレン・バフェットさんの言葉を紹介します。
「株式投資の極意とは、いい銘柄を見つけて、いいタイミングで買い、いい会社である限りそれを持ち続けること。これに尽きます。」
「株が下落したときに売ってはいけない。」
「10年、20年経っても欲しいと思うものを作っているかどうか、これが私の投資判断の基準です。」
ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉
最後まで読んで頂きありがとうございました。
